思ったより難しかったセミの声録音(去年の話)

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今日からしばらくは、これまで書き貯めた記事を一挙に放出していこうと思います。

まず、去年の夏、セミの声をレコーディングしに行ったときの話です。録音した場所は、早野聖地公園、明治神宮、自宅近くの公園の3か所です。しかし、3日かけて録ったにも関わらず、品質的にリリースできるぎりぎりというところです。

当初、セミの声の効果音の尺は一分間にしようと考えていました。しかし、明治神宮のヒグラシの声は数少ない良テイクをつなぎ合わせて作っているものの、1分も尺はありません。しかも雨の日に録ったので、水滴の音がほんのわずかに入っています。ただ、明治神宮にカラスが多かったのは嬉しい誤算で、夕方の雰囲気がかなり出ていると思います。もっとも、ヒグラシ以外のセミの声を録音する際には、カラスは邪魔なだけですが。

一番よく録れたのは1匹だけで鳴くアブラゼミで、セミからわずか3センチの位置で録音できたため、この上なくクリアな音質となっています。音の最後のあたりで、建築工事のトントンという音がほんのわずかに入っていなければ満足度100%でしたが…。ただ、一匹だけで鳴いているよりは数匹で鳴いている方が需要があると思うので数匹で鳴くテイクも公開しています。

ミンミンゼミも1メートル以内に近づいての録音なのでクリアに録れたのですが、近くにいたアブラゼミのジジジジという声が際立っており、品質的に微妙です。ミンミンゼミはセミの声としては一番使用頻度が高そうなのに残念です。

効果音ラボは立ち上げてから2年になりますが、これまでの夏は、別の効果音の録音で費やしていました。というのも、セミはどこにでもいるから簡単に録れるだろうと思っていたからです。

セミが鳴く夏は、他の効果音収録にも影響が出ます。例えば鳥の声などの自然音を録る場合、絶対にセミの声が入ってしまいます。一番ショックだったのは、公園で馬の「ヒヒ~ン」といういななきの録音に成功した時、バックにセミの声が入っていたため泣く泣く没にしたことです。滅多に鳴かない馬が近距離で鳴いてくれたので、ショックも大でした。そのセミの声だけ編集で取り除くこともできるにはできるのですが、馬の声まで劣化してしまうためやっていません。

セミの声のレコーディングは今年の課題です。そもそも、夏の終わりに録り始めたのが失敗でした。その時期は声素材の公開に向けて忙しかったので、セミの声をまだ録っていないことに気付くのが遅れてしまい、遅い時期からの録音となりました。この失敗を踏まえ、今公開しているセミの声も、より良い鳴き声に差し替えていきたいと考えています。

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